UE4初心者が頑張ってるブログ

Unreal Engine4を使用した開発メモ、及びそれに関連することについて不定期に書いています。

UE4 ADX2 LEを導入する

今回はCRI・ミドルウェアのADX2 LEを

UE4に導入してみたいと思います。

CRI ADX2 LE - CRI Middleware

 

UE4にはSound Cueのような

サウンドの強力な機能があります。

が!もうちょっと機能が欲しいなんてこともあります。

UE4の機能を自作すればいいのでは...

 

ミドルウェアはADX2LE以外にも

WwiseやFMODなどがUE4でよく使われています。

 

Wwise

WwiseのUE4インテグレーションについて - ぼっちプログラマのメモ

 

サウンドミドルウェア【Wwise】と【UnrealEngine4】を連携する - I From Japan Staff Blog

 

FMOD

UE4 + FMOD でインタラクティブなサウンド体験を実現しよう! | rarilog

 

ADX2LEとは

ADX2LEは株式会社CRI・ミドルウェアから販売されている

「ADX2」の無償版です。無償版ですが、機能は製品版と同じです。

有償版との違いは、ほぼ全てのゲームプラットフォームでのゲーム開発に対応していて、

ライセンスにはサポートが含まれています。

無償版を使用し開発したコンテンツ、アプリの配布/販売には制限があります。

詳細は公式ページを確認してください。

 

準備

ここから本題に入ります。

まずはADX2 LE SDKをダウンロードしましょう。

http://www.adx2le.com/download/index.html

 

f:id:MozPaca:20171020115856j:plain

 

ダウンロードしたZipファイルを解凍し、

中に入っている「cri」フォルダを任意のディレクトリに移動してください。

推奨はCドライブのルートディレクトリですが、

私はD:/CRIAtomCraft/cri/という感じで配置しています。

 

UE4プロジェクトを作成する

今回はUE4 4.17.2を使用しています。

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今回はFirst Person テンプレートを使用し、

ADX2LEというプロジェクト名をつけています。

f:id:MozPaca:20171020123913j:plain

 

作成されました。

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ここまで出来たら、

UE4エディタは一旦閉じておきましょう。

 

CRIWARE Pluginを有効にする

エンジン単位でPluginを入れることも出来ますが、

私はプロジェクトごとにPluginを入れる派なので

今回はプロジェクトごとに入れるようにしていきます。

 

まずは、プロジェクトフォルダを開きます。

Epic Games Launcherで作成したプロジェクトを右クリックし、

フォルダを開くを選択します。

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プロジェクトフォルダが開けたら

cri/UE4/Engine/にあるConfigフォルダと、Pluginsフォルダを

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プロジェクトフォルダのルートにドラッグアンドドロップ

もしくはコピーアンドペーストで持って行きます。

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こんな感じにプロジェクトフォルダになったらオッケーです。

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再びUE4エディタを起動しましょう。

 

エディタが起動したら、

左上のEdit→Plugin を選択しましょう。

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MiscタブにCRIWARE Pluginがあるので、

Enabledにチェックをつけ、エディタを再起動します。

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再起動後、PluginタブでCRIWARE Pluginにチェックがついているか確認しましょう。

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ライブラリの初期化を行う

左上のEditからProject Settingsを選択します。

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Plugin/CriWareタブでライブラリの初期化を行うことができます。

自分でパラメータをカスタムしない場合は自動的に初期化されますので、

今回はデフォルトのままで扱います。

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データの読み込みの設定を行う

このPluginはCRI Atom Craft(後述)で作成した

・ACFファイル

・ACBファイル

・AWBファイル

を使用します。

 

この中のAWBファイル(ストリーム再生データ)は

レベルロード時に自動的にメモリにロードされないので、

設定が必要です。今回は省略します。

 

こちらを参照してください。

CRI ADX2 LE マニュアル (for Unreal Engine 4)

 

CRI Atom Craftを起動する

cri/tools/criatomex/にあるCriAtomCraft.exeを起動します。

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左上のファイルからプロジェクトの新規作成を選択します。

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プロジェクト名とプロジェクトのファイルパスを決めて、

新規プロジェクトのボタンをクリックします。

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次にワークユニットの追加をします。

今回はデフォルトのまま追加をクリックします。

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プロジェクトが作成されました。

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左下のマテリアルルートフォルダに使いたいWaveファイルを

ドラッグアンドドロップします。

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これでWaveファイルをCri Atom Craftにインポートすることができました。

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インポートしたWaveファイルをワークユニットのCue Sheetに

ドラッグアンドドロップします。

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これでWaveファイルをCri Atom Craftで編集できるようになりました。

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ここからWaveファイルを編集していくのですが、

今回は導入記事ですので、割愛します。

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Cue Sheet Binaryのビルドをする

Waveファイルを編集したとして、

編集データなどを書き出さなければなりません。

 

まずは、ビルドからAtom キューシートバイナリのビルドをクリックします。

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書き出し先のパスや、ビルドをしたいCue Sheetを選択して、

ビルドボタンをクリックします。

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ビルドが完了すると

指定したパスの中にacbファイルが作成されます。

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UE4にインポートする

UE4のインポートボタンから先程作成した、

acbファイルをインポートします。

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今回はこのファイルですね。

 

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すると、このようにCue Sheetとその中に含まれた、

音のデータがインポートされます。

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UE4上で再生する

インポートされたAtom Cueは通常のSound Cueファイルのように

扱うことができます。

 

レベル上に配置をしたり、

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ブループリントから再生することもできます。

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ここで注意したいのが、

再生ノードの違いについてです。

同じ名前ですが、通常の再生とCri Atom Craftで作成したファイルの再生とで

ノードが違います。

Atomカテゴリーに入っているノードを再生に使用してください。

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